ムゲンビボウロク

イラストとゲーム制作の備忘録。

初めてのゲーム制作所感

制作したゲームである「Advance」を公開しました。


unityroom.com



今回初めてゲームを公開できたので、制作を振り返ってまとめておこうと思います。

2020/8/2 没イラストを追記しました。





目次

制作期間が長かった

 今回の制作で常に感じていたことで、最大の反省点です。
 ゲームを作ろうと思い立って製作を開始したのは2018年10月で、公開できたのは2020年の7月でした。なので約1.5年かけてこのゲームは制作されました。Unityを触り始めたのも同時期で、Unityってどう操作するのだろう?からのスタートでしたので、ある程度の時間がかかるのは仕方がないにせよ今回ばかりは時間をかけすぎました。

要因1:ビジュアルにこだわりたかった

 娯楽が多くあるこの時代にゲームを遊んでもらうにはどこか引っかかりが必要なのだと思うのですが、自分がゲーム制作において作れる引っかかりはビジュアルなのではないかということで、ビジュアルは普段とあまり変わらない質で描きました。しかし、後に思うこととしては、ゲームなのだから肝心なのは遊びの部分であって、ビジュアルは二の次なのではないかと。スクリプトの記述、ゲームシステムを考えるなどもっと力を割く部分はあるのではと、今は思います。


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 ちなみにボスは最後の方までこの見た目でした。
 トーテムポールのような敵が火を吐いてくるコンセプトなので、喜怒哀楽の表情にしようと石像が積み重なったものにしたのですが見た目が狂気のそれなので没となりました(特に2段目)。何度テストプレイしても怖かったので、初見の人からしたらたまったものではないでしょう。
 時間短縮も兼ねて最終的にボスは直線的なデザインとなったのですが、制限がある方がいい感じにまとまったと思います。

要因2:ゴールがぶれぶれだった

 最初、洞窟の中にある鍵を取って奥に進んでいく内容でした。
 メトロイドヴァニアっぽいもので簡単なものを作ろうとしていましたが、途中で歩行アニメーションを入れた状態で左右にキャラを移動させると一歩方向にしか向かない問題が発生したため方針を変えました。

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左キーを押しても右に向いたままになる。

 (棒立ちのまま移動させると入力方向に向いてくれるようにはなるのですが、棒立ちのまま動くのは気持ちが悪かったのでこのままにしました)
 この問題を解決しようと思い色々調べましたが、よく分からずに約1ヶ月が経過。このままではまずいということで、これを活かしたどちらか一方を向いたゲームを作る方針に変わる。
 この段階で、今の「後ろからの敵に追いかけられつつ洞窟を駆け抜ける」が固まっていきました。

要因3:色々詰め込もうとしすぎた

 「ゲームには物語がどんなに小さくともあるものだ」

 自分の中ではゲームに対してこういったイメージがありまして、何か話を取り入れようとしたところ、またも迷走することになりました。
 advanceでは最後に「お宝」を手に入れゲームクリアとなるのですが、「お宝」とは何だ?とずーっと悩んでいました。最終的にはよくある金銀財宝になったのですが、初めはそんな普通のご褒美ではつまらないだろうということで、「実は生命の源である水がお宝で、洞窟の奥には地底湖があり、砂漠だらけの地上の生命にとっては楽園だった」だとか「宝箱そのものがお宝で、その正体は古代文明の技術で作られた兵器だった」とかそういうものを妄想し、それらをゲームに組み込んでみようと考えていました。(最後のボス部屋が人工っぽいのはそれの名残)

 「水は現代社会ではありふれたものであるからふーんで終わりそう」
 ↓
 水は貴重なものだったことを示す何かを組み込まないと説得力がでない
 ↓
 「最後に地上に出た主人公が見渡す限りの砂の大地を見渡して水をおいしそうに飲む」などの紙芝居を入れる?
 ↓
 紙芝居のやり方がわからん!!

 となりまして紙芝居は無しになり、物語も「洞窟の奥にあるお宝を取った」くらいの情報のみとなりました。

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没になったイラストのうちの一枚
要因4:初めてのプログラミング

 C#で今回は動かしましたが、プログラミング自体が初めてだったので手探り状態での制作でした。ゲーム制作を通じて学ぶよりも一旦C#C#で勉強してからの方が理解しやすかったかもしれません。


自分を褒めたい所

ゲームを完成させた

 時間はかかりましたが、未完成で終わらせることなく公開までもっていけたのは前進だったと思います。
 完成せずにそのまま何も収穫もなく終わるのが一番怖かったので、これを防げただけでも今は自分を褒めておきます。

ギミックを色々と組み込めたこと

 このゲームは射撃での攻撃が中心となるサイドビューアクションなので、飛ばした弾を当てる遊びを色々入れることにしました。敵を倒すのが一般的ではありますが、体力の実装がよくわからずにいたので、ツタを切るとかブロックを破壊するとかそういったギミックが多く入ることになるのですが、割と色んなギミックを入れれたのではないかと思っています。Unityの機能を知ることもできて学習としても良い経験になったはずです。

その他感想

 とりあえずひとつ制作して思うのはやはりゲームをつくっている人たちは凄いの一言。ゲーム会社で働くことに憧れを持っていますが、やはりゲームは技術や知識の結晶で、それをつくるのには多くの手間がかかっているのだと思います。

まとめ

 ・魅力のひとつになるもののビジュアルにこだわりすぎた。
   →最低限伝わるグラフィックにする。
 ・初めてのことだらけで色々手探りだった。
   →一度に一気に消化しようとせず、一つ一つをこなしていく
   →公式チュートリアルをやる。


お世話になった書籍

最後に今回の制作で参考になった書籍を紹介します。

※タイトルにあるとおり2017年版。最新版があるので購入する方はそちらをどうぞ。
Unityを勉強しようと最初に買った書籍。大抵の知識はここで得た。様々なことがとても丁寧に解説してあるため読みやすかったです。


C#が全然わからずに困っていたときに購入した。初心者向けの書籍は何冊か拝見しましたが、聴き慣れない単語を用いての解説や、新しい単語が紹介されたらその単語を用いてのさらに新たな単語の解説の繰り返しが多く、困っていたところにこの本と出会った。この本ではそういった頭が混乱する要素が無く大変読みやすかった。


楽しく学ぶ Unity2D超入門講座

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最初に周回したUnityの教科書だけでは知識が足りないと思い2D特化の本として購入。
この動きはこのコードでできますよと、サンプルがたくさん書いてあるのがとても参考になりました。